チリのワインについて
本格的ワイン造りは、19世紀の半ばに入ってからですが、初めは行内消費用でした。
その後、フランスから、カベルネ ソーヴィニヨン種、ピノ ノワール種、シャルドネ種などを輸入し、
同時に技術者も招き寄せ、カルフォルニアの新しい醸造法なども取り入れて、国際的にも認められる高品質のワインが造りがされています。
南北に長いチリは、おもに中央部でワインにが生産されていますが、
その中央部の地域も、南部、中部、北部に分かれていて、それぞれの気候にあったワイン造りがされています。
特に中部は、雨も少なく、病気や害虫の被害も少ないことから、有機栽培にも適しています。
また、糖度の高いブドウを育てる恵まれたテロワールに注目した、フランス、スペイン、カルフォルニアなどの大手有名ワイナリーの資本と技術により、世界的にも評価の高い高品質なワインが造られています。
アコンカグア地方とセントラル ヴァレー
チリのワイン生産の中心は、中央部にあるアコンカグア地方とセントラル ヴァレーです。
アコンカグア地方もアコンカグア ヴァレー、カサブランカ ヴァレー、サン アントニオ ヴァレーの3つのヴァレーがありますが、それぞれにことなる気候で、さまざまなブドウの品種が育てられています。
中央盆地にあるセントラル ヴァレーは生産量が最も多く、ヨーロッパのワインに引けを取らない優れた赤ワインを作り出しています。
フィロキセラ
19世紀後半、ワイン業界にとって、大事件が起こりました。
フィロキセラという害虫が大発生し、世界中のワインの木に壊滅的ともいえる被害を与えたのです。
ところが、チリだけが奇跡的にその害を受けなかったのです。
チリにブドウが移植されたのはその前ですから、貴重なヨーロッパの木の子孫が今も残っている、
ただ一つの国ということになります。

チリのワイン法
チリには、DO法(Denominacion de Origen):原産地呼称法が定められています。
そこには指定栽培地域の認定と、ブドウの品種、収穫年、素詰めなどの表示が規定されています。
