ミネラル成分が少ないので、発酵が緩やかに進み、柔らかで雑味の少ないお酒になるといわれます。
京都は軟水が多いので、伏見の清酒は、女酒といわれています。
ミネラル成分が多いのが硬水で、発酵が早く進み、コシがあり、酸味の強い辛口の清酒になります。
宮水で有名な灘の酒が、男酒といわれるゆえんです。
日本ではほとんどが中硬水ですが、奥羽山系の伏流水は日本には少ない硬水で、山形県の「山形政宗」はこの仕込み水で造られ、シャープでクリアーな喉越しが特徴です。
水は含まれるミネラル成分の量によって、軟水から硬水に分けられますが、
日本人は軟水を好むといわれ、環境省の名水百選に選ばれる水の90%は軟水だそうです。
蛍を呼ぶ「こっちの水は、甘いぞ」の歌詞は、軟水だからこそいえる表現といわれています。
西日本は軟水になる地質が多く、東日本は硬水が多いそうです。
京都の老舗割烹の料理長が、出汁は軟水でないとよく出ないといってましたが、
出汁文化の関西が薄味なのは、水質が影響しているともいえるのかもしれません。
日本酒やワインのような醸造酒には、硬水のほうが適しているといわれています。
かつて落雷と干ばつに悩まされていた時、この地の大木の麓に祠(ほこら)を立てると、雷は落ちなくなり、そばから水が滾々(こんこん)と湧き出してきました。
この水を使って造られているのが、銘酒「八海山」です。
※参考文献
學燈社、「食の文化誌」
講談社学術文庫、吉田元、「日本の食と酒」
講談社現代新書、井波律子、「酒池肉林」
角川文庫、三井銀行ことばの豆辞典編集室編、「ことばの豆辞典」
新潮文庫、杉浦日向子、「大江戸美味草紙」
角川文庫、和歌森太郎監修、牧田茂、斎藤知克編、「生活むかしむかし」
河出文庫、和歌森太郎、「酒が語る日本史」
サンマーク文庫、上杉孝久、「日本史がおもしろくなる日本酒の話」
講談社現代新書、小泉武夫、「酒の話」
毎日新聞社、「話のネタ」
サイエンス・アイ新書、酒類総合研究所「うまい酒の科学」
講談社、「世界の名酒事典」編集部編「飲めば天国」
講談社、「世界の名酒辞典」
ナツメ社、武者英三監修「日本酒事典」
枻(えい)出版、「日本酒」
ちくま新書、山同敦子「めざせ!日本酒の達人」
講談社、山同敦子「日本酒ドラマッチク」
技術評論社大人の自由時間、「うまい日本酒を知る、選ぶ、もっと楽しむ」
光文社知恵の森文庫、上原浩「純米酒を極める」
光文社知恵の森文庫、古川修「世界一旨い日本酒」
日経プレミアシリーズ、北原康行「日本酒テイスティング」
三一書房、蝶谷初男「日本酒がわかる本」
成美堂出版、山同敦子「本格焼酎の辞典」
光文社新書、田崎真也「本格焼酎を愉しむ」
金羊社、「焼酎楽園」
岩波アクティブ新書 49、富永麻子「泡盛はおいしい」
西日本出版社、鯨本あつ子・石原みどり「あまみの甘み あまみの香り」
小学館文庫、瀬川慧「粋に愉しむ焼酎NOW」
枻(えい)出版、「ウィスキーの基本」
新潮選書、土屋守「ウィスキー通」
新潮社、輿水精一「ウィスキーは日本の酒である」
小学館、サライ2017、12月号「ウィスキー基本のき」
講談社+α新書、堀賢一、土屋守、福西英三著、「ワインと洋酒を深く識る酒のコトバ171」
ナツメ社、井出勝茂監修、「最新版 ワイン 完全バイブル」
永岡書店、的場恵子「ベスト・ワインストーリー」
成美堂出版、木村克己監修「ワインの大事典」
ちくま文庫、山下範久「教養としてのワインの世界史」
新星出版社、木村克己「ワインの教科書」
朝日新書、奥山久美子「極上ワイン100本」
新星出版社、「カクテル&スピリッツの教科書」
枻(えい)出版、「ビールの基本」
株式会社マイナビ、「ビールの図鑑」
宝島社、「ビールの教科書」
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