イギリス政府は自国の植民地以外からの糖蜜の輸入量を減らすために、他国産のもに法外な関税をかけたそうです。これに対抗して、アメリカでは密貿易が盛んになりました。
この密貿易を取り締まるために、糖蜜法というものが1764年に制定されました。
これに怒ったアメリカが独立宣言を行ったという、歴史の裏話の一つです。
イギリス系の植民地で主に造られていた濃厚な風味のラム。
糖蜜やサトウキビの繊維状の搾り汁などを混ぜて、発酵時に、搾りカスや廃液なども加えた複雑発酵を行い、単式蒸留器で蒸留したあと3年以上樽熟成させます。味、香りとも濃厚なものになります。
ただし、カラメルなどで着色するものもあります。
フランス系の植民地で主に造られていて、サトウキビの搾り汁をそのまま使うもの、糖蜜にしてから造るタイプ、ライト ラムとヘビー ラムをブレンドして造るものなどがあり、ヘビー ラムとライト ラムの中間的味わいです。
中にはライト タイプに造ったものを、内側を焦がしたオーク樽で適度に熟成させたものもあります。
スペインの植民地だったところで主に造られています。糖蜜を達期間発酵させ、連続式蒸留機で造る軽やかな風味のラムで、ソフトでドライなキレが特徴です。活性炭でろ過処理して、無色透明です。
3年以上の樽熟成した濃褐色のラム。樽熟成させた後、カラメルなどで色付けするものもあります。
ゴールド ラムホワイト ラムをベースにカラメルなどで色を付けます。ウィスキーに似た色になります。
ホワイト(シルバー) ラム淡い色か無色透明なもの。樽貯蔵で色はつくのですが、活性炭でろ過してクリアー色に仕上げます。
砂糖を精製した後に出る廃糖を原料とし、ライト ラムの先駆的存在ですが、現在はライト ラムとヘビー ラムのどちらも造られています。
ヘビー ラム、ダーク ラムが中心に造られています。イギリスの植民地だったため、イギリスで人気です。
ライト ラムが多く造られていて、サトウキビや糖蜜、廃糖蜜など、いろいろなものから造られています。
フレーバード ジンと呼ばれるものがあります。
キューバと同じ廃糖を原料にしているのは同じですが、熟成期間が長いのが多いようです。
ライトよりですが、単式蒸留器で造るものも混ぜるので、甘い香りのものが多いのも特徴です。
英語では Rum ですが、フランス語表記は Rhum になります。
西インド諸島とインド洋南西部のフランス領諸島で造られています。
製造法の違う2種類あって、
サトウキビの搾り汁を発酵・蒸留し、樽熟成させない無色透明なタイプと、3年以上熟成させるタイプがあるラム アグリコールと、
糖蜜を原料にし、連続式蒸留機で造った後ある期間熟成させ、カラメルで着色して造るラム アンデュストリエルです。
ラムを製造している国は、西インド諸島のほかに、
スペイン、インド、フィリピンなどの国でも造られています。
穀物などのようにデンプンを糖化する必要がないため、製造工程がシンプルなことが理由の一つと思われます。
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